泥沼にはまる予期恐怖から抜け出す方法

こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。                 

パニック障害になってしまったとき、 日々の自分の状態に一喜一憂することがとても多くなります。 そうなると、今現時点ではなんともないのに、ああなったらどうしよう?こうなったらどうしよう?と予期恐怖の泥沼に入り込んでしまいます。

予期恐怖の泥沼に、はまり込まないためにどうすれば良いのでしょうか?

■一喜一憂でヘトヘトになる日々

一喜一憂する毎日はとても疲れます。こんなことはありませんでしたか?

例えば・・・
きのうはそれほどでもなかったのに、今日はいつもより動悸がひどかったように思う。そしてその後にこう続きます。このままもっと悪くなって、一歩も出歩けなくなるんじゃないだろうか?と考えて不安が強くなったりします。

良くなったら良くなったで考えてしまいます。ここんとこ調子良いぞ。緊張はするけど、そこまで恐怖感は出てこない、いい感じ。でもこの調子はいつまで続くんだろう。そのうちまた、どーんと落ちるに違いない。そうなったら耐えられない。と体調がまた悪化してしまった自分を想像して辛くなったりします。

気分が良くなったと言っては、喜び、でも、不安にもなる。気分が悪くなったといってはさらに落ち込む。この一喜一憂していると言う状態は、自分の変化を常に見張っていると言う状態です。見張ると言うことは意識が自分の体に向いていますので、いまどんな感じ?ドキドキしてない?大丈夫?緊張してないかなあ?なんともない?呼吸早くなってない?という疑問を投げかけている状態です。症状に意識が向いているということです。

■意識を向けるとその症状はさら強く現れる

意識を向けると、向けられた部分は強く反応してしまいます。

こんなことはありませんか?
厳粛な場面、ピリピリと張り詰めた場面などで、体を動かしてはいけないような時。卒業式とか入学式、あるいは新社会人になって入社式など。体を動かしてはいけないと意識した時、体を動かしてはいけないと思えば思うほど、背中が痒くなったらどうしよう?などと頭に浮かんでくることがあります。

ひとたびそういうことが浮かぶと、頭からその考えを払い除けようとすればするほど、その考えが頭から離れなくて、背中が痒くなったらどうしようと、その考えが強く浮かびます。

すると、その考えが浮かぶまではなんともなかったのに、浮かんだら最後、背中がムズムズしてきたりします。これは、背中が痒くなったらどうしようと、背中に意識をむけ続けた結果、背中が痒くなってきたのです。

同じことが、パニック障害にも言えます。電車に乗って恐怖感を感じてしまったらどうしよう?と意識するあまり、そのようになっていくのです。

意識というものは、向けると、向けられたところの症状が強く現れるのです。

■自分は完璧主義であると自覚する

わたしもそうだったのですがパニック障害になる人は完璧を求める人がとても多いようです。

こうでないといけない。かくあるべし。回復期にあると思っていた時に、何かの拍子にパニック発作に出てくることがあります。すると、せっかく良くなっていると思ったのに、また悪くなってしまった、こんなはずではないしこれではいけないと自分を叱責したりします。

でも、人間ですから、そういうこともあるわけです。治るにしても、一直線で良くなっていくわけではありません。上がったり、下がったりはやはり出てくるのです。ロボットではないのです。良くなったり、悪くなったりしながらも、少しづつ復調していくわけです。それを、まず、受け止めて欲しいなと思うのです。

良くなっていっていると実感できる自分がいる。もちろんOK。でも、きょうは昨日よりちょっと下がっているなあと感じたときに、そいう日もあるよなあ、と思って欲しい。日々生きているわけで、いろんな一日があるということを受け入れて欲しいなと思います。まあ、いいかあ、という気持ち。これは投げやりやあきらめの気持ちではありません。許しだと思うのです。まあ、いいかあ、そういうこともあるさ、と許して欲しいのです。

■意識を集中ではなく分散させる

それができると、自分の状態を日々見張るということが少なくなってきます。見張るイコール意識を向けるですから、意識を向けると、向けられたところの感覚と言うのは強く現れます。ドキドキしていないかなあ、と意識が向くとドキドキが強調されるのです。

つまり自分の内面に意識を向けないことが一番いいのですが、意識して、意識を向けないということはできませんから、良くてもOK、悪くてもOKを出せると、意識を向けることが減っていくようです。これが意識を分散させる秘訣ではないかとわたしは考えています。

もちろん、これさえもできるときもあるし、できない時もある。できればOK、できなくてもやはりOKと思って欲しいなと思います。お医者さんが良くいますよね。
「気を楽に持って、忘れることですね」
無理な話なのですが、ある意味、これは真実だと思います。この無理な状態に持っていく方法の一つが、まあ、いいかあ、そいうこともあるよ、と受け入れることかもしれません。できなくてもかまいませんよ。でも、チャレンジしてみて欲しいと思います。

きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。

 

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