こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。
きょうはパニック症の話をしますが、そうではない人でも参考になるお話しです。辛い感情を抱えて早く楽になりたいと思っている人には参考になるのではないかと思います。
■パニック症とは?
パニック症とは、普通の人ならなんでもないことになのに恐怖や不安が出てくる。とても辛く、歯痒さを感じる病気です。
車に乗る。
電車に乗る。
飛行機に乗る
エレベーターに乗る。
トンネルに入る。
乗物だけではありません。
会議に出る。
授業を受ける。
歯の治療をする。
レストランで食事をする。
普通の人であれば、何の問題もなく普通にできます。中には、嫌だなあ、と思うこともあるかもしれませんが、それは会議そのものが嫌であったり、歯を削られるのが嫌だったりなのです。パニック症の人はそれとは別に、その空間にいること自体が恐ろしく感じます。
わかってもらえません。いくら言葉で説明しても、体験したことのない人にその恐怖がどれほどのものなのかを感じてもらうこは不可能です。
パニック症の人が、それ以外の時は普通の人と同じように生活しているのかというと、そういうこともないのです。やはり不快感、不安感というものは常に付きまとっています。パニック症は脳の誤作動だと、ぼくは思うのですが、誤作動が起こっているのであれば程度の差はあれ、生活のあらゆる場面でそれがでていてもおかしくないと思います。
それが発作となって耐えられない状況なった状態がパニック発作だと思います。発作が起こる時間は5分から10分、長くて20分くらいでしょうか。いつまでも続くものではないのです。やがて、治まります。
治まるとわかっていても、心臓は早鐘を打つようにドキドキする。呼吸は早くなって息苦しくなる。手にはジトーッと冷や汗が出てくる。目は血走ってくる。この時、恐怖感はマックスです。死ぬかも、倒れるかも、と思います。
あまりの怖さに、何とかしないと、と思います。でも、なんともならないんです。このときに、慌てふためいてジタバタすると、よけい恐怖感が大きくなります。ジタバタする。恐怖感が増す。焦ってジタバタする。さらに恐怖感が増す。必死になってジタバタする。もっと恐怖感が増す。こういう構図になります。
■なくそうと思えば思うほど大きくなって襲ってくる
恐怖感というのは、吠える犬と一緒です。背を向けて逃げれば追いかけてきます。棒で払ったり石を投げたりするとさらに大きく吠えるし噛みつかれるかもしれません。犬に襲われそうになった時の対処法は、逃げたり大声を出したり物を投げたりすることではなくて、その場でじっとしていることだと言われています。
パニック発作に陥った時もそうなんですね。この発作は、やがて静まります。ジタバタしない。ジタバタすればするほど恐怖感を助長することになるからです。
ただ湧き上がってきた恐怖感を見つめる。なり切るといったりします。恐怖感を無くそうとするのではなく、恐怖になり切る。しばらくすると、必ず静まります。
この感覚を繰り返し、脳と身体に覚えさせる。何もしないとやがて治まっていくんだな、ということを覚えさせるわけです。
■辛い感情を追い払おうとしない
ネガティブな感情を感じたくないとジタバタしている時も、パニック症と同じ状態になっています。
失恋して、悲しくて仕方がない。
気になることがあって頭から離れない。心配で心配で仕方がない。
こういう感情は、感じるのが辛いものです。辛いから、早くなんとかしたい、早く、忘れたいと思います。
あげくの果てに、悲しく感じではいけない、心配してはいけないと、感じること自体を否定するようになります。感じているにも関わらず、感じてはいけない、と思うのは無理なことです。
ここに、辛い感情を感じて苦しい上に、どうして感じてはいけない感情が上がってくるのという自己否定してしまい、ダブルで苦しくなってしまいます。
■感情は感じればやがて消えていく
感情には、法則があります。感じきれば、やがて感情は消えてなくなります。
過去にものすごく嬉しかったことはないですか?その嬉しさというのはいつまでも残らなかったはずです。嬉しいと感じてもそれはいっときのことで、やがて時間とともに感激は小さくなっていったはずです。
悲しみも一緒です。悲しみを感じたくない、現実を認めたくないと目を背けるといつまでもその感情は昇華されません。嫌な感情をないものにするのではなく、それを認めてやる。そうなんだ、と事実を受け入れて認める感じつくすことが、次のステップに移れるコツではないかと思います。
上がってくる感情はどんな感情であっても否定してはいけません。まず、そう感じている自分を受け止めてみましょう。受け止めて、感じてみる。しばらくすると、やがてその感情のピークは過ぎて行きます。
いま、怖いと思ってるんだ。
いま、不安でたまらなんだ。
いま、悲しくてしかたがないんだ。
と、感じてはいけないと否定するのではなく、受け入れることからはじめてみましょう。
きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。