こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。
自分を否定してはいけない
パニック障害で苦しんでる人にお話ししたいことがあります。それは、とても大事なことなんですけど、どんな自分が出てきても否定しないでくださいね、ということなんですね。
出来ない自分をダメだなあ、と責めないということです。パニック障害の苦しみを周りの人に相談しても、理解されないことがあるかもしれません。電車に乗っただけで死ぬかもしれないなんて考えないで、もっと前向きに考えなよ、なんてアドバイスされたりします。もっとポジティブに考えないいけないよ、というわけです。
ポジティブシンキングがとても良いことのように言われて、もっと前向きに考えないと、と簡単に言われたりします。自分でもそうだよなあ、と思ってやろうとしてみるのですが、できません。できないと言うよりも、ポジティブに考えようとすること自体がとても辛くなってきたりします。
思考は浮かんでくるものだからコントロールできない
ポジティブシンキングを無理やりするということは、ネガティブが浮かんでくる自分を否定するということですね。わたしたちは、普段、いろんなことを考えています。何も考えていなということはまずないわけです。
こんな感じです。
いまから会議か、早く終わらないかなあ。
あれ、売り上げ来月にずれるの忘れてた。どうやってごまかそう?
ずれると言えば、この眼鏡、よくずれるんだよなあ。度も合わなくなったし。
買って何年かな?
あれ、誰か呼んだ?
売上の件、バレたかな。まずい。
こんな感じでいろいろ浮かびます。この思考は自動で浮かんできます。考えようとして出てきたものではないんです。だからコントロールできないんです。
パニック障害で電車に乗れない人が、電車に乗らないといけない場面になると、
心臓がドキドキしてきた。
なんとかしないと。ドキドキを抑えないと。
倒れたらどうしよう。
怖い。死ぬ。
あ~、電車来た、どうしよう、乗るのやめようか。
これも自動で出てきます。これをどうあがいてもポジティブには変換できないのです。できないことをしなければいけないと思うと、余計苦しくなります。
ネガティブ思考であってもそう思っている自分を受け入れる
できないことを無理矢理ポジティブに考えようとするのではなく、できない自分を認めてしまう方が楽になれます。
いま、ポジティブシンキングができないほど心が弱っているんだ、と思って欲しいと思います。できない自分がいるということを受け入れるということですね。 それは悪いことではなくて、自分の現在地をありのまま認識するということです。過大評価するでもなく、過小評価するでもなく、ありのままの自分を知るということがとても大事です。
できない自分。責めないで欲しいのです。なんでこんなことができないの、と責めないで欲しいのです。ネガティブなことばかり浮かんで情けない、と責めないで欲しいのです。
ネガティブばかり浮かんでくるのが、いまの自分の現在地なんです。こんなところにいたくないと言う思い。認めたくない思いが出てきます。でも、それを認めないということは、こういう自分はダメという否定しか残りませんのでより一層の辛さが出てきます。
受け入れることでその感情が落ち着いてくる
「あるがままに」と言われます。怖いなら怖いままに。ドキドキするならドキドキするままに。どうしようどうしようどうしようと焦りがでるのなら、焦るままに。これ自体に良い悪いはないのです。だから、これを無理にポジティブに考える必要はないのです。
どんな感情も永遠に続くことはありません。一時的に発作のようにでてきますが、それもしばらくすると必ずおさまってきます。恐怖の中にいると、この恐怖心が永遠に続くように思えてきて、さらなる恐怖心を呼びますが、いつまでも続くということはないのです。
このことを知っているだけで違います。この恐怖心がいつまで続くのかと思うのと、この恐怖心はやがておさまると思うのでは天地ほどの開きがあります。
無理にポジティブに考える必要はありません。怖がってはいけないとか、不安に思ってはいけないと否定するのではなく、ただ、恐怖や不安になりきって通り過ぎるのを待ってみてください。やがて過ぎ去っていきます。
きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。