こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。
人生にはいろんなことが起こります。良いことばかりが起こるということはなくて、悪いことも起こります。
良いことが起こった時は元気が出て嬉しくなりますが、悪いことが起こった時には、心配になりますし、不安も出てきます。 心にさざ波が立ちますが、いつまでもさざ波が立っていると苦しみが続きます。
悪いことが起こって心配、不安が出てくるのは当然ですが、できることならそこから早く立ち直りたい。いつまでも不安や心配を引きずっているのは辛いものです。どうすればいいのでしょうか?
落ち込みから立ち直れる人と立ち直れない人の違い
仕事でミスをして上司に叱られた。
最近、恋人がよそよそしくて会ってくれない。
子供が学校にいかなくなった。心配で仕方がない。
健康診断したら再検査と言われて気になって仕方がない。
実家の親の認知が進んできてどうしよう?
例えばこういう状況が起こった時、ひどく落ち込んでしまってずーっと気に病む人がいれば、一時的には落ち込むことはあるものの、やがて何事もなかったかのように立ち直っていくことのできる人もいます。この両者の違いはどこにあるのでしょうか?
立ち直っていく人には復元力といいますか、回復する力があるということだろうと思います。わたしは心にしなやかさがあるかどうかがその分岐点になるのではないかと考えています。
しなやかな心
しなやかさとはどういうことでしょうか?
こういうことわざがあります。
柳に雪折れなし
柳に風
堅い木は、雪が積もっても、風が吹いてもびくともしません。一方、柳は雪の重みにたわみますし、風が吹けば揺らぎます。少しの雪や風にも柳は反応しますので、一見弱々しく感じます。堅い木は、雪にも風にも何の反応も示しませんので丈夫そうに見えます。
ところが、大雪になって雪が降り積もるとどうなるでしょうか?暴風が吹き荒れるとどうなるでしょうか?柳はしなって雪や風に耐えることができますが、しなりのない堅い木は耐えるところまで耐えた後はポキリと折れてしまいます。
しなやかさとは柔らかさ、弾力性であると言えるのではないかなと思うのです。少しの雪や風にも揺らぎ、弱々しく感じてしまいますが、その弱々しさがあるからこそ、逆に、かかるストレスを払うことができるのです。
ネガティブな感情を感じてもいい
では、心の柔らかさ、心の弾力性とはどういうことでしょうか?それについて見ていきましょう。
腹が立った。
悲しく感じた。
涙が出てきた。
不安になった。
怖くなった。
これらはネガティブな感情と一般的には言われています。ネガティブな感情は心地よくないので、感じたくないと思います。または、感じてはいけないと思うこともあります。
子供の時に、
「そんなことで泣くな!」
と怒られたりしませんでしたか?
ネガティブも感情なんですね。上がってきた感情。そのように感じているのです。せっかく上がってきた感情なんだから、それは受け止めて上げないとかわいそうだと思います。そんなこと思ってはいけないと押し込めないということですね。
感情は感じきると消えてなくなります。好きな人にプロポーズされた。嬉しくて嬉しくて幸せの絶頂を感じたけれども、それも時間が経つと感動は薄れます。嬉しいという感情を十分に感じ切ったからです。
悲しい、辛い、苦しいも同じです。なかなかそれが癒えないのは、感じてはいけないと抑え込むからいつまでも消化不良で残ってしまうのです。
出てきた感情を受け止めてみる
出てきた感情はひとまず受け止めてみましょう。こんなこと感じてはいけない、ではなくて、感じるままに感じてみる。
腹が立ってるんだね。そうか、そうか、そうだよね、腹が立つよ。わかるよ。
辛いね。悲しいね。泣いてもいいんだよ。
不安を感じるんだね。当然だよ。仕方ないよ。怖いよね。
ここでのポイントは、出てきた感情を否定せず、認めてあげる、受け止めてあげるということ。でも、その感情に囚われてはいけない。囚われるとどうなるかというと、正しい判断ができず、妄想に苦しむことになります。
みんなぼくのことをできないやつと思ってるんだろうな。
悲しんでもどうなるもんでもないんだから元気ださないと。
もう駄目だ。最悪の結果が待っているに違いない。
こういう考えが浮かんできたとしても、そこに何の根拠もないことがわかりますか?ここにあるのは、思い込みなんですね。囚われると思い込みに支配されてしまいます。ネガティブは感じても、それに囚われてはいけないのです。
ネガティブを感じてはいけないと思うと、その思いがいつまでも心の底でくすぶり続け、気持ちが晴れて来ないと思います。
ただ、上がってきた感情を感じてあげる。感じきるということ。感情に寄り添ってあげることでネガティブな感情が薄れていき、さあ、次のステップに進んで行こうと思えるのではないかと思います。
悪いことから立ち直ることが早い人というのは、そのネガティブを感じきれたから、さあ次に向かおう、と思えたのではないでしょうか。
きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。