脳の特性を利用して絶望を希望へ〜90日でしあわせ体質を手に入れる心の取扱説明書〜

こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。

きょうは、脳の特性のお話です。脳の癖といってもいいと思います。その癖をうまく利用するといままでとは違う習慣が身につくかもしれません。

こんなことはありませんか?心配事があって不安で仕方がないとき。その心配事を考えていると、その心配事がだんだんと大きくなってふくらんでくる。そして、不安で不安で悲観的になり、もうどうにもならない、と絶望的な気持ちになってしまった。なかったでしょうか?

これは「(心配事は)どうなるんだろう?」という質問を投げかけた結果なのです。脳の特性がここに大きく関係しています。

■脳は空白を埋めようとする

脳には、特性があります。それは、空白を埋めようとすることです。どういうことか、ちょっと説明しますね。

例えば、テレビのクイズ番組で、問題を出されて答えを言う瞬間に、続きはCMの後、とよくなりますね。この時、どんな些細な問題でも気になります。どうでもいいような問題でも気になるので見たくもないCMを見て、答えを聞いて納得するわけです。納得するというより、脳の中の隙間の部分に、そこを埋めるピースがピタッと収まったというスッキリした感覚です。まさに、放送局の思う壺なんですけど、そうなります。

つまり、脳は質問を投げかけると、その答えを探そうとする性質があるということです。答えが見つからないままだと中途半端な気分が残るんですね。

人の名前をど忘れして、気になって気になって仕方がない、ということはありませんか?ど忘れの心地悪さといったらありませんね。のどに魚の骨が刺さったような心地悪さになります。何時間かたってから、あっ!と思い出すことがよくあります。この瞬間、喉の支えが取れた感じになります。

アルキメデスが浮力の原理を発見したのはお風呂の中に入っていた時だったというのは有名な話です。風呂の中で考えていたというより、ずーっと考えていて、お風呂につかって頭が緩んだ瞬間に、答えが降りてきたということなんでしょうね。

これらのことから、どういうことがわかるでしょうか?

脳は、ロックオンされた迎撃ミサイルのようなもののようです。質問を投げかけると、答えが浮かぶまで探し続けるということなんだと思います。無意識の間でも、考えているということなんだと思います。

これはどういうことかというと、ネガティブな質問をするとネガティブな答えを探し続けるということではないかなと思います。

■ネガティブな答えを考え続ける脳

では、心配事で悩んでいるときの頭の中ではどんなことを考えることが多いですか?

「どうしてこんなことになったんだろう?」
「何が悪かったんだろう?」
「いつまでこんなことが続くんだろう?」
「もうおしまいだ」
「これ以上、悪くなったらどうしたらいいんだろう?」
「もう希望なんてないのかも?」

意識で思考をやめても、この投げかけたネガティブな質問が、ずーっと無意識の中を巡っているとしたら、どうでしょうか?

一度や二度の質問でこういうことはないと思いますが、繰り返し、繰り返し同じ質問をしていると記憶に残ります。アルキメデスもずーっとそのことを考えていたから、答えが降りてきたと思います。頭の中では、いつもネガティブな思考が渦巻いてしまうことでしょう。

脳は、言葉の影響を如実に受けるようです。「もう希望なんてないのかも?」という質問には希望のない状況を探し続けます。「何が悪かったんだろう?」という質問には悪かった理由を探し続けます。こうなって欲しくないうと思っているにも関わらず、なって欲しくないことばかり考えるようになってしまうのです。

なぜか?そういう質問を投げかけているからです。

■自分に投げかける質問を変えてみる

では、どうしたらいいのでしょうか?脳は、言葉の影響をうけるのですから、普段使う言葉を意識してみてもいいと思います。自分にする質問を変えてみるということです。

「わたしの悪いとこはどこ?」
のかわりに
「わたしの良いところはどこ?」

「どうしてうまくいかないんだろう?」
のかわりに
「どうしたらうまくいくんだろう?」

そして、いつもこう問いかける習慣があってもいいと思います。
「いまのわたしに、いまこの瞬間に、お金もかけずに、できることは何?」

一回そんな質問したからと言ってすぐに答えは出てこないと思います。だって、いままでのあなたは、何百回、何千回、何万回と否定的な質問をしてきたはずです。その結果、いまのあなたは苦しみの中にいるのですから。一回くらい良い質問をしたからと言って良い答えが出てくるはずはないのです。

だから、一回二回やっただけで、効果がない、と諦めないで欲しいのです。言い続けるとことが必要だと思います。脳が根負けして、それほど言うのなら、このアイデアはどうだい、と答えが出るまで質問を続ける。根比べです。

■だから良かった

いま現在、苦しみの真っ只中にいる方は、どんな質問をしたら良いのかわからないかもしれません。そういうとき「だから良かった」とまずは呟いてみてください。

辛い毎日なのに、だから良かっただって?と脳は混乱すると思います。でも、脳は疑問を投げかられると答えを探し続けます。なぜ良かったんだろう?と考え始めます。もちろん、すぐには思い付かないかもしれません。でも、ある日ある時、その答えが降ってくるかもしれません。

大事なことは心配や不安で堂々巡りをしてしまう思考を「だから良かった」と呟くことで、何が良かったんだろう?という方向に無意識に脳が向かうことです。

どこに意識を向けさせるなんです。同じなら、嫌なことより良いことに意識を向けさせたい。心地いいから。そのために「だから良かった」という言葉を言ってみるのです。脳の癖をうまく使ってみましょう。

脳は、投げかけられた質問の答えをいつも探しています。ネガティブな質問にはネガティブな答えが、ポジティブな質問にはポジティブな答えが浮かんできます。脳に、何について考えるのかを指示するのはあなた自身です。それはあなたが決めることができるのです。

未来が開ける質問を自分にしてみましょう。苦しみから解放される質問を自分にしてみましょう。脳はそれについて考え続けてくれるでしょう。やがて、素晴らしい答えを導いてくれるはずです。

きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。

 

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