こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。
自分を変えたい、変わりたい、という人とお話しする機会がたくさんあります。これをすれば立ち所に変われるというようなアドバイスを求められますが、残念ながらそういうマジックのようなものはないんですね。「変わる」というのは習慣を変えることですから、変化は目に見えないほど少しづつやってきます。
こう聞くとガッカリされるかもしれませんが、すぐに結果は出ないかもしれませんが、確実に前進するという方法はあります。そしてそのために大切なことは、何をするか、ということより、どのようにやるか、ということです。
早急な結果を求めない
自分を変えたいんです、と相談したら、いろんなアドバイスをもらうと思います。
◯自分の良いところを探しましょう
◯自分を褒めましょう
◯感謝日記を書きましょう
◯毎日、何回もありがとうを言いましょう
◯自分を肯定しましょう
◯ダメと思っている自分の嫌な部分を承認しましょう
◯夢を人に話しましょう
◯これだけは死んでもやりたくないと思っていることをやってみましょう
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どれもこれも、やれば良いことばかりです。習慣になったら、必ず良い結果がついてくると思います。ところが、3日やって、変わらない。1週間やっても変わらない。
わたしたちは、やったら良いこと、というのはわかっている。ところが、結果が出ないとすぐに諦める。良いことだとわかっているのに、結果が出ないと続けられない。早急な結果を求めるとこういうことになるのです。
続けることが大切
余談を少しします。
わたしは庭に野鳥を呼ぶのが好きで、もう何年も秋から翌年の春先まで野鳥を呼ぶということをやっています。
庭に野鳥を呼ぶには、まず警戒心が強いスズメを呼びます。パンくずでもいいしお米でもいいです。置いておきます。最初は全然やってきません。何日も来ませんでした。それでも続けていたら、屋根のを上にスズメがとまりました。が、餌を食べには来ないのです。警戒しているのですね。
そのうち、一羽の勇敢な?スズメが餌をついばんですぐに飛び立っていく。何回か繰り返すと、大丈夫とわかったのでしょうか、餌のところにとどまって食べ出します。それを見て、他のスズメも餌を食べに来るようになります。
スズメが来だしてしばらくすると、今度は別の野鳥がやって来るようになります。ヤマガラとかシジュウカラとか。人と共に生活する警戒心旺盛なスズメが大丈夫と思ったのなら安心だろうと言うわけです。次に置く餌をミカンなどに変えてみるとメジロなどもやってきます。
もう何年もやっていますので、秋口のシーズンの初めは恐る恐る野鳥が来るのですが、一番最初の頃に比べるかなり早くいろんな野鳥がいまでは来ます。
この余談は何を言いたいかというと、すぐに結果を求めないでください、続けてみてください、と言いたいのです。
最初は抵抗がでる
人が変わっていく過程も、野鳥が庭に来るまでと同じようなプロセスをたどります。
スズメは最初はとても警戒心を持っています。新しい習慣をつけようとする場合の我々も同じことが言えます。我々の中には、現状を維持しようとする気持ちが潜んでいます。それをホメオスタシスといいます。このホメオスタシスこそが「変わる我々」を元に戻そうとするのです。
続けている途中で「こんなことやって意味あるのかなあ?」と湧き上がってくる疑問もホメオスタシスの元に戻そうとする働きかもしれません。まして、やり始めて変化が見えないとしたら、余計に、もうやめよう、という気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、少しずつ、少しずつやっていくと、今度はその「少しずつやる」ことが当たり前になります。これが当たり前になったとき、ホメオスタシスは今度こそ変わるための我々の味方になるのです。やらずにはおれない、となるからです。
ホメオスタシスを味方にするには、一度に沢山やりすぎない。少しずつ、少しずつやることです。一度にやり過ぎると抵抗が出るからです。
こんなことでいいの?と物足りないくらい少しずつやってみましょう。
見た目ではなく内面の変化を見る
そして、変わっている。変わっていない。といまの自分を観察するのはやめましょう。
結果が出るまでには段階というものがあるのです。見た目には変化は何もないかもしれないが、心の中では大きく変わっているのかもしれない。
それは、なんだかやることが楽しい、待ち遠しい、という気持ちが芽生えていることかもしれません。
心の中に変化が生じて初めて、変わる準備ができたといえるのかもしれません。
いまは見えないが、あと少しで、それが目に見える形になるのかもしれない。だから、途中で投げ出さないで欲しいのです。やり過ぎることなく、少しずつでいいので続けていきましょう。必ず、変化した自分に気づけるはずです。
きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。