生き辛さを作るビリーフから抜け出す方法〜90日でしあわせ体質を手に入れる心の取扱説明書〜

こんにちは。
90日で絶望を希望に、不安を安心に変える心理相談室『しあわせ体質』のカウンセラーおおにしみちおです。

ビリーフというものがあります。自分が信じているものであり、こうだと思い込んでいることです。ビリーフ自体に良い悪いはありません。良いビリーフは私たちを成長させてくれますが、悪いビリーフは苦しみの原因となります。

あるクライアンとの悩みを参考に生き辛さをつくるビリーフからどうやって抜け出したら良いのかを考えてみましょう。

■ビリーフとは?

「毎日が生き辛いんです」というクライアントがおられます。その生き辛さの原因が自分でもよくわからない。モヤモヤする。イライラする。何かをやってみても心が晴れない。

人の悩みというのは人間関係がほとんだと言われています。その人と周囲との関係を詳しくお聞きしていると、周囲の人には気配りをされていて、とても丁寧に接しておられるようなのです。

すると人間関係で悩んでいるというわけでもなさそうなのです。職場での関係も良好で「頑張ってるね」と言われることもある。職場ではその存在を評価されているのです。

「職場での周囲の評価が高いんですね」とお伝えしますと
「そうなんでしょうか?」という返事が返ってきました。自分では、周囲から評価されているという感覚がないようでした。

「でも頑張り屋さんみたいですよ。どうしてそんなに頑張り屋さんなんですか?」と尋ねると意外な答えが返ってきました。
「人に嫌われるのが怖いんです」と言われました。

人に嫌われると仲間はずれになってしまう。人に嫌われるようなことをしてはいけない、というビリーフがあったのです。

それが正しいかどうかは別にして、自分がそうに違いないと思い込んでいることをビリーフといいます。そして自分のもつビリーフが人生を左右するようになります。

■自分の足かせになるビリーフ

この人の場合、頑張るのは「人から嫌われないため」なのです。そして、嫌われないためには「頑張り続けないといけない」ということになります。なぜなら「頑張れない自分は嫌われてしまう」と思い込んでいるからです。

つまり頑張り続けないといけないと感じているところに、生き辛さがあったようです。

嫌われないために、いつも人目を意識していました。自分という存在が、周囲からどのようにみられているかをいつも気にしていました。

この人にとって、周囲の人は目に入るけど、自分自身が目に入りませんでした。きょうは、頑張れないなあ、少し手を抜きたいなあ、というときもあったと思いますが、その自分自身の声が聞き入れられることはありませんでした。

周りの人に対しては優しくできるし、細かい気配りができる。とても優しい人ですが、自分自身に対しては厳しくて心の声を聞いてあげることもない冷たい人だったということになります。

この人の場合、ビリーフが自分自身を苦しめていたのですが、そんなビリーフを自分が持っているということに気づいていませんでした。ただ、しんどさ苦しさだけを感じていましたが、その原因がどこにあるのかはわからなかったのです。

■自分の持っているビリーフに気づく

生き辛さから抜け出る第一歩は、自分が持っているビリーフに気づくことです。

この人にこんな質問をしてみました。
カウンセラー「体調の悪いとき、仕事を休んでますか?」
クライアント「とんでもない。休めません。周りの人に迷惑がかかります」
カウンセラー「迷惑をかけるとどうなります?」
クライアント「嫌われてしまいます。職場には居られません」
カウンセラー「職場で体調の悪そうな人がいたらどうしますか?」
クライアント「早退するように言って、代わりにやってあげます」
カウンセラー「迷惑だと思いませんか?」
クライアント「迷惑ですって?体調が悪いんだから仕方がないじゃないですか」
カウンセラー「では、あなたが体調悪いとき休んでも仕方がないんじゃないですか?」
クライアント「え?!・・・・」
カウンセラー「嫌われることはないと思いますよ」

こうやってお話しすることで自分の思い込みに気づかれました。生き辛さをつくるビリーフから抜け出すには、自分の歪んだ思い込みだと気づくことが必要です。

■自分の気持ちと対話してみる

生き辛さがあるとき、ビリーフがあるかもしれない、と考えてみる。そのビリーフに気づく方法が、自分の気持ちと対話してみることです。

人にどう思われるかと言うことに意識を向けすぎるより、自分はどう感じているんだろうと言うところに意識を向けてもいいのではないかと思います。そして、その感じた気持ちを大切にしてみてはいかがでしょうか。

生き辛さは、先ほどのクライアントの様に、心の底では体調が悪いので休みたいのに、そんなことをすると嫌われてしまうというような歪んだビリーフのために、自分の気持ちと実際の行動にギャップがあるために出てくるものです。このギャップが大きいほど、苦しさが大きくなります。

あなたの人生が生き辛いとしたら、あなたの持っているビリーフは何でしょうか?あなたが無意識のうちに真実と思い込んでいるものはなんでしょうか?そのビリーフに気づいて、それを剥がしていくと、もっと楽な毎日が待っていると思います。

きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。